雷王に愛された花
「持って来たわ。これでいいかしら?」

「あぁ。十分だ。ありがとう」

「じゃあ私はここで本読んでるわね。欲しいものがあったらいつでも言って。」

「何を読んでるんだ?難しそうな本だけど。」

「この国の最近の産業技術についてよ。農業の発展に関わる道具のこととか。」

「そんなことまで王女が勉強するのか。すごいな。」

「私だって夫となる人に全て任せてのんびりするつもりはないわ。何かできることを探して積極的に公務に関わりたいもの。」

「ミレイはきっといい王妃になるな。応援するよ。」

「ほんと?ありがとう。でも、やっぱり本だけだとわからないことの方が多いの。詳しい先生に習えるといいのだけど。」

「それなら、俺の国の話をしてやろうか。」
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