雷王に愛された花
「いいの!?やったぁ。嬉しい!一度他国の技術や文化について聞いてみたかったのよ。ありがとう!」

「そんなに喜んでくれるんだったら、ここにいさせてもらってる間、時間があったらたくさん話してやるよ。」

「えぇ。ぜひ!!もうずっとこの部屋にいるわ!」

「そうか。俺の国の寒さが厳しいのは知ってるよな。そのせいで穀物の種類がこの国よりもずっと限られるんだ。」

「確かに、寒いと聞いているけれど。大変なのね。」

「あぁ。一年中雪が溶けない地域もあるし、冬場は川が氷っちまう地域もある。だから海沿いの地域では海産物がメインだな。南側は山に囲まれてるせいで雪がひどくてな。農業は全くなんだ。だから、冬場に山の木を切って凍った川を転がして都市まで運んで収入を得てる。」

「へぇ、、、クリスは国政にとても詳しいのね。伯爵家の教育がとても厳しいのかしら。」

「いや。俺が学びたくて親父や周りの人に聞いて回っているんだ。将来民を救うためにな。」

「すごいわね。そんなに真剣に考えているなんて。私も見習わなくちゃ。」

「い、いや。ま、まぁ当然のことだけどな。ミレイだって十分頑張っているだろう。むしろ、頑張り過ぎじゃないか?」

「そんなことないわよ。たまにユリンと街に行ったりして気晴らししているもの。」
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