医者の彼は散々で
■4
「如月 莉桜さーん」
名前を呼ばれた
「行こう」
八鳳の手を借りて診察室へ
ガラッ
『失礼しまっ........』
顔を上げそこにいたのは
「莉桜っ」
ドタキャン男........いやお腹の子の父親
「先生?」
「あ、あぁ」
看護師に声をかけられはっとした彼
検診も終わり
「順調ですね........」
『........』
気まづっ........気まづすぎる
この沈黙は気まづすぎる
まさかこんな早く再会するなんて
いや、再会するなんてすら思ってなかったけど
勤めが隣町で?産科医なんて知らなかった
え、この前聞いた時に脳専門って言ってなかったけ........
「先生、産科医なんですか?」