【完】大切な人なんて作っちゃダメだったのに。
「⋯⋯」
「えっと、菜乃花ちゃん⋯⋯?」
私もベットの中に入ったし、歩くんも座ったのになんにも話し出さない私に戸惑ってるみたい。
でも、私も何から話せばいいか⋯⋯うーん。
「あのね、」
「あ、ちょっと待って!」
「⋯⋯どうしたの?」
なんかすごく焦った感じがするけど。
「これってさ、湊たちには言ってもいいの?」
「だめ」
「なんで?」
「迷惑をかけたくないの。多分話をしたら毎日のようにここに来ると思うし」
湊くん。優しいから。
「毎日のようにここにこられて迷惑?」
「迷惑なんかじゃないっ。逆に絶対楽しいし嬉しい。けど、湊くんたちを悲しませたくないんだ、私」