チャラ王子に捕まりました。
✿Chapter.2✿
水無月くんの意外な一面
「あ、晴琉だ」
梨沙ちゃんと絵梨ちゃんと会ってから2人ともすごく良くしてくれて、一緒に行動するようになった。
「……へ?」
そんな梨沙ちゃんの視線の方向を見ると、友達と楽しそうに話す晴琉くんの姿が目に入る。
移動教室とかでもあんまり会えることがないから、話しかけられはしないもののなんだか嬉しくなってしまう。
「はる〜、頼む!放課後、勉強教えて?俺らでやってても分からなすぎてやばいんだよ」
「あははっ…全然いいけど、今週放課後は予定入ってんだよね。昼休みとかでも良い?」
不意に聞こえてきた晴琉くんたちの会話。
ダメとは分かりつつも、ついつい耳を傾けてしまう。
「予定ってなんだよ?あと1週間で中間考査だそ」
「どうせデートだろ?そのくせに毎回学年トップだし、コンクールとかも当たり前のように入賞とかするもんな。くぅ〜、天才は羨ましいな。ずりぃー」
「えー、俺だってちゃんと勉強してるよ?」
なんて少し拗ねた振りをする晴琉くん。