チャラ王子に捕まりました。
なんて、少しなにか企んでいるような笑みを浮かべながら手招きをする晴琉くん。
不思議に思いながらも恐る恐る近づいてみる。
「……晴琉くん?」
「ねぇ、ひなちゃん。ぎゅってして?」
そんなとんでもない発言をしながら、首を傾げながら手を広げる晴琉くん。
いつもは身長の高い晴琉くんを私が見上げる感じだが、今日は違う。
座っているため晴琉くんが少し上目遣い気味で見上げている。
「へ…/////」
思いがけない言葉に一瞬で顔が赤くなるのがわかる。
「あははっ…ひなちゃん顔真っ赤。可愛い」
「……っ////」
言葉にされると恥ずかしくて、余計に顔に出てしまう。
「なーんてね。なんかひなちゃんと少し会わないうちにまた距離が出来ちゃったように感じたからつい意地悪しちゃった」