クールな彼のニセ彼女
金曜日


はじめて人を好きになった。


それは一目惚れに近いものだった。


わたしの全身がビビッと反応して、一瞬にして“彼”に心を奪われた。


君の彼女になりたいといったい何百回願ったことだろう。


願ったところで叶わないのは分かってる。

だけど、勇気のないわたしは2年間、なにもできないでいた。


だから残りの1年間も、ただの片思いで終わる──


──そう、思ってた。


まさか、こんなことになるなんて。


君の──彼女に、なれるなんて。


──ニセの、彼女に。

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