クールな彼のニセ彼女


町田くんに恋して2年2ヶ月。


町田くんに彼女がいるなんて、聞いたことがない。


町田くんはモテるのに、告白はすべて断ってるって噂を耳にしたことがある。


それは、彼女がいたからなの……?


…………いや、ちがう。


雰囲気的に、あれは………告白現場?


カレカノって雰囲気ではない。


たぶん、告白だ。


わたしはほっと胸を撫で下ろした。


って、安心してる場合じゃない!


もしこの告白が成功したらどうするの、成川美保!!


町田くん実は、年下の女の子なら興味あるかもしれないし…!!


二人の会話が気になるわたしは気づかれないようにそっと近づいた。


わたしはただの下校生徒、わたしはただの下校生徒…!!


「…待ち伏せされても困るんだけど」


なんとか塀の影に隠れたわたし。

ここなら二人の会話が聞こえる…!


「ま、待ち伏せしてたことは、ごめんなさい…。でもわたし、町田さんのこと諦めきれなくて…クラスにわざわざ行くのも迷惑かなと思ったので…」


なるほど……そういう状況なのか……。

なんて勝手に納得する。

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