君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
「ねえ、優希。なんで優希は私のお父さんのこと知ってるの?」

「それは……」

「…?」

黙り込んでしまった優希。

(何か言いにくいことでもあるのかな?)

「会ったことがあるからだよ…美桜のお父さんに」

「えっ?」

一瞬、聞き間違いかと思った。

「え、だって私が優希と会った時はもういなかったのに。なんで知ってるの?」

「別に…美桜は知らなくていいよ」

そう言って、ポンと私の頭に手を置いて出て行ってしまった。
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