君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
キャパオーバー 美桜said
美桜said

優希が昔のことを話してくれたあの日から、優希は私に会いに来なくなった。

入院したのが6月で、退院は9月。

約3ヶ月間ここにいることになる。

その間優希が会いに来なければ、ずっと会えない。

それでも、どうにか会えないかと考えていると、

「ねえ、見た?特別室にいる男の子!」

「見た見た!ちょーかっこいい!」

何やら、看護師さんたちのそんな会話が聞こえてきた。

「高校二年生だっけ?あれはいい男になるよ〜」

「名前なんて言うんだっけ?」

何気なく聞いているだけだった。その時は。

でも、次の言葉で私は頭が真っ白になった。

「優希くんよ!優希くん」
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