君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
「うん」

美桜は、場も気にせずに涙を流した。

その涙が、とても美しく見えた。

(あぁ、この幸福な時間がいつまでもつ続けばいいのになぁ)

なんて思っていた時だった。

「優希?」

「み、お……?」

だんだんと美桜が傾いていく。

周りの景色も。

「優希!」

焦った美桜が走ってくる姿を最後に、僕は意識を手放した。

優希said end
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