復讐狐 3〜家族ノ絆〜
「なあ、あんた、頼む!俺の復讐を代行してくれ!金ならいくらでも払うから!」

鋭太郎は男…復讐狐に縋った。

これでやっと妻に復讐できる…
娘の親権も手に入る…!
鋭太郎は少し安心した。

しかし、復讐狐は暫く黙り込んだあと、こう言い放った。

「むりすよ。」

「………は?」

復讐狐の一言を、鋭太郎は理解できずに絶句した。
硬直している鋭太郎に、復讐狐はまた言葉をかけた。

「申し訳ございませんけど、貴方の復讐は代行出来ません。亜久津 鋭太郎さん。」

まるで、さっきの変質者のような立ち居振る舞いが嘘だったような口調で復讐狐は鋭太郎の依頼を拒んだ。
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