復讐狐 3〜家族ノ絆〜

「えー？ちょ、大丈夫？顔色悪いよモユカ！」

「その知り合いの人、どんな目にあったんだよー」

交差点まで来た時、女子高生たちは鋭太郎の通勤路とは逆の方向に曲がっていった。

…あの『モユカ』って子…すごい顔色悪かったけど…

少し気になったが、赤の他人のことを気にしている暇はないと、鋭太郎は考えるのをやめた。


少し歩いた所で、2人の少女を見つけた。
中学生くらいの少女ともう1人は小さい少女だ。
しかし、その小さい方の少女を見た途端、鋭太郎は駆け出した。
そして、思わず名前を呼んだ。