復讐狐 3〜家族ノ絆〜
「エナ、パパと住みたい!」

エナが大きな声で言った。
鋭太郎は驚いて目を丸くした。

嬉しかった。
しかし、エナが幸せになるためには…
そう考えた時、エナが鋭太郎の手を握り、言葉を続けた。

「エナ、お留守番1人でできるよ!
パパのお手伝いもする!
いい子にしてる!
…だから…」

言いかけて、エナはまた泣いてしまった。
鋭太郎はエナを強く抱きしめた。
そして、エナの頭を優しく撫でて、言った。

「ありがとう。ずっと一緒に暮らそうな。エナ。」


ーー天気の良い朝
仲の良い親子が
手を繋いで歩いていた。
< 35 / 36 >

この作品をシェア

pagetop