バリトンボイスで囁いて
ぎゅうぎゅうのすし詰め状態の車両。

私は、立ちたくないからいつも早起きして
一番に並んで座るようにしてる

この日もいつもと変わらないはずだった

駅に着いて、人の波にのまれながら降りると
バランスを崩して、よろけてしまった

ヤバい。転ぶ、、、

ギュッと目を閉じて衝撃に備えてると、

あれ?

誰かの力強い腕が私を支えてくれていた

「大丈夫か?」

耳元に届いたバリトンボイス
酔いしれてしまいそうな声に肩が大きく震えた


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