バリトンボイスで囁いて
意識が混濁してるかも、、、

完全に私の思考回路はショートして、最早使い物
にならなくなった

首が落ちるんじゃないかと思う位に何度も頷いた

弘人さんはクククッと肩を揺らしてる

私燃え尽きて灰になりそう、、、

こんな至近距離で、弘人さんの笑顔が見れて、
バリトンボイスで囁かれて、しかも、しかも、、、

連絡先聞かれちゃった

携帯を取り出して、くっつける

くっついてるのは携帯なのに、私の鼓動は大合唱を
始めて眩暈を起こしそうになる

地味に震えた手のせいでカツカツと携帯がぶつかって
しまう

左手で押さえようとした瞬間、、、

私の心臓は正規の動きを忘れ、心配停止状態だ

だって、だって、、、

手が、、、私の右手が、弘人さんの左手で支え
られてるんだもの

ひんやりとした大きな弘人さんの手

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