バリトンボイスで囁いて
ー閉まるドアにご注意下さいー

アナウンスが流れて発車のベルが高らかに
鳴り響いたとき、、、

開閉ドアがプシューと開かれて、ギリギリの
タイミングで乗り込んできたのは、、、

バババ、バリトンボイス様、、、

心の声ですら噛み噛みでしどろもどろしてしまう

フゥーッと息を吐いて右手でネクタイを緩める

額にはうっすらと汗が、、、

え、絵になる。

美しすぎる。なにこれ?

私の目の前に立って、吊革を掴む手。

はぁ、、、吊革になりたいです、、、


< 7 / 119 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop