バリトンボイスで囁いて
贅沢の極みだわ。

まるで、縁のない場所だもの

一番奥のカーブになってるカウンターへ並ぶ

緊張が伝わったのか、砕けるようなバリトンボイスが
耳に触れる

「菜々、そんなにかしこまるな」

そ、そんなこと言われても無理無理

心の訴えなんて届くはずもないけど、、、

でも、店内は照明も暗めで赤面してるのもバレない

それに流れてるジャズが少しずつ、緊張の糸を
ほどいてくれた

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