バリトンボイスで囁いて
「今日、本当は先約があったんじゃ、、、?」

こんなこと聞いていいのか、迷ったけど、、、

待ってるからと言っていた、あの女性が気掛かり
だったから

弘人さんは黙ったまま、何かを思い出すような、
そんな素振りをみせた

「あー、あれか。」

困ったような顔をして、溜め息を吐いた

ウィスキーの香りが鼻腔を過ぎる

「勝手に約束取り付けてきただけだ。俺は断った
んだが、、、なぜそれを?」
「あ、弘人さん待ってるとき、偶然隣にいた女性の
会話が聞こえてしまって、、、」

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