忘れられないひと【完結】
出会いside真山紗也

無愛想なイケメン




「ゆ、優紀………」



少し戸惑いながらも隣でニコニコ笑顔を向ける優紀を睨んだ
騙された!

今日は金曜日
優紀から連絡あったのは昨日のこと


「紗也~明日飲みに行こうよ~」


お酒大好きな彼女に誘われて、同じくお酒大好きな私は二つ返事で了承した
久しぶりに会う親友とお酒を飲めるのもあって、仕事も捗り残業もなく会えた

と、思ったら連れて来られたのは、合コン
目の前にはニコニコと笑う男性達


「あ、紗也~久しぶり~」


その声に優紀を睨み付けていた目を向ければ、これまた友人である美樹だった
はぁーっと大きく溜め息を吐いた
二人にやられた


「紗也もそろそろ次の恋よ!」


優紀はポンと肩を叩いて空いてる席に座った
次の恋って………

私は一ヶ月前に付き合っていた彼と別れた
大学の時から付き合っていて、お互い社会人一年生
覚えることもいっぱいで彼氏の事は二の次、もしかしたら三の次だったかも知れない

いちお、別れるためにだけ会ってお互い「もういいよね」みたいなノリで自然消滅の様に別れた
それが一ヶ月前のこと


別に傷心でも、次の恋に行けないほどに落ち込んでるわけでもない
仕事が楽しくなってきたから

今は恋愛よりは、仕事にベクトルが向いている感じ
別に彼氏なんて要らないんだけどな
そう思いながらその場にストンと座った


優紀や美樹が楽しそうにしてる姿に私も今日は楽しもうと思うようにした



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