ブライダルベールの花籠を君に【短編集】
2
世界が終わる前に、何をしよう。何をしたいと、私は考えるだろう。


___「もしも、世界が滅びるなら、何をしたい?」

___「誰と、過ごしたい?」

___「何を食べたい?」


___「ねぇ、知ってる?今日ね、世界が滅びるらしいよ。絶対嘘じゃん。」


日常、ふ、とした時に、暇を潰すように。持て余すようにでる話題のひとつ。

私から見ればそれは、「無人島にひとつ持っていくなら何がいい?」の質問と同レベルの内容だと思う。


第1、無人島に行かない。事前に滅びるかなんて未来予知できる人じゃなきゃ、分からない。



世界は、たくさんの矛盾を抱えている。



例えば、君と燃えるよな恋をしたとしよう。少女漫画みたいな、あれ。

だけど、「一生、ずっと一緒に居よう」この言葉に絶対なんてないのだ。

別れるし、別れなかったとしても二人同時に死ぬなんて心中でもしない限り同時になんて死ねないのだ。

あるいは、世界が滅びるか。

人間、無意識のうちに、いつ終わるか分からないことへの恐怖心が心にある。

その、終わるものが、自分の命か、他人の命か。金か。食料か。大事な人の命か。



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