俺、男装少女だから。
「諦めろ、透也。
1度決めたら動こうとしねぇよ那智は。
昨日、学んだだろ?」



意外にも助言したのはコウキ。
こういう事はカエデの役目だと思ってたんだけど。



カエデに視線を向ければ、ニコリと微笑まれた。



「俺的には那智の体調のことも考えて寝てて欲しいんだけど。
でも那智、頑固だから。」



心做しか〝頑固〟を強調されていたような気がする。



『頑固で悪かったね。
・・・とりあえずシャワー浴びてくる。
出発は30分後でどーだろ?』



30分もあればシャワーも浴びれるし、学校に行く準備もできるはず。



3人が頷いたのを確認してリビングをあとにする。


『あ。
ワイシャツ持ってくればよかった。』



脱衣所で身体を拭き終わってから気づいた。



まぁしょうがない。



脱衣所の棚にあらかじめ置いたシャツを着て自分の部屋に入る。



自分の部屋になってから全然経っていないのに、何故か凄く懐かしく感じた。
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