俺、男装少女だから。
裸じゃあるまいしノックなしで入ってきたリンを責め立てるつもりはない。



気にしないで、第二ボタンから閉めてネクタイを結ぶ。



「コレ昨日の。」



リンの手にあるのは見覚えのあるショピングバック。



「リビングに置きっぱなしにしてバイト行っちゃったから。」



あぁ、そうだった。
すっかり忘れてた。



リンから荷物を受け取って開封していく。



洋服は今度整理するとして。
机とかマットとかは早めにセッティングしたい。



そういえば、リンとお揃いのクッションを買ったんだけ。



『コレどこに置いた?』



「枕の横。」



『そか。じゃあ俺も。』



枕の横に置くとリンは満足そうに微笑んだ。



『あれ?がっこー行かないの??』



リンの格好は先程と同じスウェットだった。



リビングでぼぉとしていたし聞いてなかったのかもしれない。
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