俺、男装少女だから。
なるほど、と全員が納得したように首を縦に振った。



「皆はどう思う?」



「僕はどっちでもいいと思います・・・。」



『あ、俺さ〜。
バイトとかで、ほぼ、ここにいないと思うだよねん。』



語尾に音符が付きそうなほど軽快に言ってみる。



「そしたら、当番制じゃねぇ方がいいな。」




うん、と笑って周りを一瞥する。



「そうだね。
・・・じゃあ、知っておいてほしいこととか?自分ことでも言い合う??」



「誰から話しますかね・・・?」




1番に口を開く気はないから、席を立って飲みかけの水をスクバから取り出した。



『矢野、隣座れば?』



戻って自分の隣の空いているソファーをポンポンと叩いて、ずっと入口付近でボーっと立っている矢野を振り返る。



なんで、ずっとそこにいんだ?



「隣、いいの?」



なんでそんな驚いてんだ?
普通にこっち来ればいいのに。



『うん、どーぞ。』



矢野の反応があまりにもおかしくて思わずクスリと笑ってしまった。
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