俺、男装少女だから。
『な〜んかさ、自分のことって何話せばいいのか分かんないだけど。
立野、お手本おねが〜い。』



「あっ?俺かよ!?」



急に自分に振られた立野が声を上げた。



『そ。
ほら、はーやーく!』



「しゃーねぇな。
改めて立野紅綺。
母親がアメリア人で7歳から、ついこの間までそっちに住んでた。
実家はジュエリーアクセサリーの企業。
そんで、寝起き悪いから気をつけてくれ。」




なるほど、身につけているピアスや、ブレスレットは実家が関係してるからか。



「こんなんでいいか?」



「じゃあ、その金髪はお母さん譲りなんだね。」



「あ?これは自分で染めたんだよ。
大体、ブロンドで生まれてくるやつなんか少ないんだぜ?」



そう言う彼の髪は傷んでるところなんてなくて、本当にブロンドに見える。



『へ〜、きれーだね。』



「ジュエリーだけじゃなくてファッション全般学んできたからな、アメリカで。
お前ら、ファッションで困ったら俺に聞けよ!」
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