俺、男装少女だから。
バン



「ちょっ!紅綺!?」



「あ?強行突破だっつただろ?」



鍵をかけていたはずの扉が開く。



突然のこと過ぎてその場にいた誰もが目を疑った。



「え?鍵は??」



とくにトウヤの混乱が凄い。



『ぷっ、あはっはは』



思わず笑ってしまう。
最近ふさぎ込んでいたからか、こいつらと接していなかったせいか笑いがこみあげて抑えられなっかた。



「おい、てめぇ笑ってんじゃねーぞ。
誰のせいでこんなことになってると思ってるんだ。」



「那智くん、大丈夫ですか?」




「那智、ごめん。
俺が止められればこんなことにならなかったのに・・・」



「那智。」



みんなが深刻そうにこっちを見るからついつい俺も真剣な顔に戻ってしまった。



『ごめん、ほんとに。
でも、もうだいじょーぶだから。』



これ以上こいつらには迷惑かけられない。
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