俺、男装少女だから。
眉間にシワを寄せて、未だに声を荒らげているコウキに目を向ける。



「アッハハハハ」



口に手を添えて、初めて声を出して笑ったカエデ。
声をあげて笑ったにも関わらず上品な姿に、不覚にも見惚れてしまった。



「那智くんって面白いですね。」



カエデにつられるようにトオヤまで笑い始めた。



『何がそんなに面白いのさ〜。』



「いや、だって。
あまりにも自然に那智が下の名前呼ぶから。」



トオヤもカエデに賛同するように頷いている。



『えー、そんなに俺、面白かった？』



自分を指さしてリンに聞くと間髪いれずにうん、と言われた。



そう言えばずっと静かだな。



コウキを見ると何故かフリーズしていた。



『コウキ〜？大丈夫か〜？？』



目の前まで行って、顔を覗きこんでみるけど反応はない。



コウキの反応はないが他の3人はもっと笑い始めた。
リンもほかの2人までではないけど、笑ってる。
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