俺、男装少女だから。
・・・言い直した。



堪らず噴き出すと、3人にギョッとした目で見られた。



『ぅえ?何??』



「今、初めて那智が女に見えた。」



「紅綺に同じく。
・・・驚いた。」



「可愛い、那智。」



『え〜なにさ。
急にやめてくんな〜い?』



リンは、無表情で可愛いとか言わないでほしい。
全然伝わってこないし。
というか、今可愛い要素どこにもなかったと思う。



「朝ごはん、できましたよ!」



パタパタと軽い足取りで三階にやってきたのはエプロン姿のトオヤ。



「あっ、那智くんとリンくん!おはようございます。」



ニカッと笑うトオヤの笑顔は太陽レベルで眩しい。



『おはよ〜。』



「はよ。」



「パパっと作ったのでそんなに大したものじゃないんですけど。朝ごはんどうですか?
もう7時も過ぎちゃってますし・・・。」



7時過ぎって、こんな所で俺たちは30分も駄弁ってたのか。
< 32 / 154 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop