俺、男装少女だから。
「あ?んだよ?」



なんでそんなに喧嘩腰なんだよ。



『いんや別に〜。』



3階にあるメンズアクセサリーの店。



「へ〜、紅綺らしい店だね。」



「だろ?
お前らはアクセサリーとか付けねぇのかよ。」



そう言われて後ろにいる3人を振り返って、注目して見たけどアクセサリーは誰も付けていない。



「どんなのが似合うかも、何がいいのかも分からないからね。」



「僕も同じです。
あ、でもお揃いとかでアクセサリーつけてる人見た時は、いいなって感じました!」



「興味無い。」



「お!オソロいいじゃねぇか!!
皆でなんか買わねぇ?」



「僕は賛成です!」



「俺も。これからずっと一緒にいる訳だしね。」



「どっちでも。」



「那智はどうだよ?」



期待した瞳でこちらを見てくる。



お揃い、か。



右耳に手をもっていく。
1つだけ付いてるピアスをそっと撫でる。
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