俺、男装少女だから。
「俺が持つ。」



離す気がなさそうなリンにそのまま持ってもらうことにしよう。



『そ?じゃあお願いね。』



欲しいものはだいたい揃ったか。
他の人達はどうしてるんだろう。



『少し店内、見ようか。』



もしかしたら、欲しいものが見つかるかもしれない。
誰かと合流したいし、テキトーに店の中歩いてみるか。



そう思いクッションが置いてあるコーナーに足を進めた。



リンは本当に何も買わないのかな。



商品をぼうっと眺めながら歩んでいる途中でリンが後ろにいないことに気がついて振り返る。



『リン?』



動物のクッションを持って動こうとしないリン。



呼びかけても反応がないから、リンの隣に並んでクッションを1つ手に取る。



一見、ぬいぐるみに見えるそれはクッションにしては長く、どちらかと言いと抱き枕や枕に近い。



「柔らかくて、気持ちいい。」
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