叶わぬ恋…それでもあなたを見ていたい
梶田先生と看護師さんが検査の準備に一度部屋を離れる。






よし!今だ!






何か考えがある訳ではなかった。





ただただ、あの検査からは逃げたかった。今までどんな検査でも我慢して受けてきたんだから。
これくらい、いいよね……。





とにかく、見つかりませんように。








私は部屋から誰にも会わずに静かに歩いて、今何階か分からない階のリネン室と書かれた部屋の隅に座っている。





何階に来たんだろうか……。廊下の音は全く聞こえない。探してるかどうかも分からない。





リネン室にだれか来ても、気づかれないんじゃないかな?





こんな時間に入ってくる人は、きっといないだろうし。




ただ、いつまでここにいればいいのだろうか……。

< 18 / 170 >

この作品をシェア

pagetop