叶わぬ恋…それでもあなたを見ていたい
そして次に目を覚ますと、
『美咲っ!美咲っ!』
パパが私のベッド側に座っていた。
そして辺りを見ると、前いた病室に戻ってきていた。
『はぁ、やっと起きた……。』
「…ぉはよう。」
『あぁ、おはよう。体調はどうだ?検査ができなかったみたいだな。脱水症状に過呼吸に散々だったな。』
ここ二日での出来事を藤堂先生から聞いたのだろう。
「あ、仕事は!?」
眠けから覚醒されて、パパの大事な仕事を思い出した。
『あぁ、あの時引き返してきた出張にもう一度行ってきたぞ。また来週から出張だけどな。
ごめんな、辛い時に来てやれなくて。』
悲しそうなパパ…。それにやつれてる……。
『なんか過呼吸になったの、昨日が初めてじゃないんだな。』
!?もうそこまで知ってるの…。
『大丈夫か?』
「うん…大丈夫。」
『そうか……。
あんまり無茶するなよな。
ちゃんと守ってるか?』
な、何が?
『変なもの食ってないか?』
ぇっ!なぜそんなことを聞く!?
何を知ってる!?
そう、パパはたまにすごいストライクで核心をついてくる。
何を知っているのか知らないけど、私のことはたぶん私以上に知っている……。
『もう行かなきゃならないから、着替えだけ取り替えておくな。』
「ありがとう…。」
『それから、先生たちのいうことをよくきくんだぞ。』
「はい……。」
そういうとパパは足早に部屋を後にした。