叶わぬ恋…それでもあなたを見ていたい
『起きてっ!起きてっ!』
何度か顔を叩かれて、ようやく目が覚めた。
痛い……。
『寝てたらダメだぞ。昼夜逆転が完全に身につく前に、今起きてなくちゃ。』
そう言って私の横にいるのは田中先生。
ありさのパパのときは、とても優しかったのに…。
「でも、眠たい…。」
起きていなくちゃいけないことは十分分かってるけど、分かっていてもできるものでもない…。
目が半分も開かない。
あくびを何度もするけど、現実には戻れそうにない。
ペチッ!ペチッ!
再び眠りに入る直前に頬を叩かれ、引き戻される。
『ほら、これを』
「きゃっ!」
っ冷たい!
『これを目に当てたら少しは眠気が覚めるんじゃないかな?』
目に当てられた保冷剤。
うん、確かに目が開いてきた。けど、眠い……。