放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。※リメイク版
あ……また、だ。
休み時間の賑わう廊下。
5回にある音楽室へ向かうため、東側の階段へ行こうと友達と歩いていた。
その反対側から歩いてくる一人の人物と瞳が合った。
ドクン、ドクン、と少し早くなる鼓動。そんな心臓を落ち着かせるために小さく深呼吸。
1年の秋ぐらいからだろうか。
彼と、瞳が合うようになったのは。
それはまるで魔法にかかったかのように、彼の瞳から視線を逸らすことができなくなるから不思議だ。