マジ恋相手は高校生
もしリハビリが終わって
葵くんが病室まで父を連れてきたら
鉢合わせになってしまう。
時間を開けて帰らないと。
ってか!なぜ私がこんなに気を
使わなきゃいけないの?
私被害者だよね?
絶対被害者!
私に非はない。。。よ。。。
無いとも言い切れないか
初めの時点で拒否してたら
こんな未来にはなっていない。
病院の総合ロビーに腰掛けて
時間が過ぎるのを待った。
「あんたどこにいるの?
売店に行ったっきり帰ってこないから
心配するでしょ!」
「ああ 売店に行った時
偶然知り合いに会ったから
話し込んでた」
「もう父さん
病室帰ってきてるわよ」
「何時ごろ帰ってきたの?」
「もう5分前くらいかしらね」
「そう それなら帰るわ」
母からの電話
5分か それならもう葵くん
リハビリ室に帰っただろうね。
さて!帰りますかね
重い腰を上げ病室へ向かうため
エレベーターホールへと向かった。
父の病室があるのは5階
行き先ボタンを押して
閉じるボタンを押した
もう2人一緒に乗る人が居たので
降りる場所を聴くと同じ5階と
次の階の6階だったから
6のボタンも押した。
2階で止まりおばあさんが乗った
次3階で止まり 点滴をぶら下げた
患者さんが乗ってきた。
各駅停車かい!
あっ!各階停車?
そんなのどーでもいい
運が悪いな
早い時はノンストップなのに。
4階・・・また止まった
もう笑うしか無いよね。
すると開いた扉の前に立っていたのは
白衣を着た葵くんだった。
ヤバイ!最大級にヤバイ
見つからないように
患者さんの影に隠れる。
今になって各階停車ありがとうと
思う。
どこにも止まらず4階から
乗って来られたら 初めの階の
私を含めて3人では隠れる場所がない
絶対バレる。
エレベーターは5階に止まった
降りる前には葵くんの前を通らないと
降りられない。
下を向いてささっと降りた。
セーフ!大丈夫だった!