マジ恋相手は高校生


その夜のこと
葵くんから電話があった。


「何」


「ご飯行かない?」


「言う意味がわかりません
昼もそうだったし」


冷たい口調で返す。


「意味がわからない?
ご飯行こうと言う日本語が通じない?」


「一緒にご飯食べる意味がわからない!
って言ってんの!」


「一緒にご飯食べると言う意味は
言葉のまま
オレと萌香が共に食卓囲んで
ご飯を食べると言うこと」


「ふざけてんの?
昔 酷い目にあわされたと思ってる女と
一緒にご飯行こうと思う理由は?」


「ふふっ 理由ね
辞書で調べると【かたきうち】
をすると言うべきか
ここで会ったのが運命だと言うか」


【かたきうち】イコール【復讐】
ここであったのが【運命】


また嫌な目に遭わされるの?


「もう十分じゃないの?
もういいでしょ?」


「全然?十分じゃないよ」


十分じゃない?
とうとう私はキレた。


「あれが十分じゃないって言うなら
どーしたいの!
煮て食うなり焼きて食うなり
好きにしたらいいわ
で?いつ会う?」


「そんな意気がるなって!
どうせ言ってることは
チョロいことなんだろ!」


私の3年間がチョロいと言った
私にとって辛い出来事だったのに。




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