マジ恋相手は高校生


「騙したとかよく言うわね!
もう余計なことは言わないで
さもないとあたし
家族の言葉として病院に言ってやる!
高橋って見習いは患者に対して
冷たいだとか評判悪いだとか
そうしたらあんたの評価は
下がるわよね」


萌香はオレを脅しに入った。


オレを脅すか?
でかい態度だな!


「おい!脅す気か?」


「そっちがわけわからない事を
するからでしょ!
これからナースステーションに
行ってくる」


「それはやめろ
将来がかかってんだぞ」


全力で阻止しなければ
本当に将来がかかっている。


「それぐらい可愛いもんよ
あたしに比べるとね」


「萌香と比べるとって?」


「何でもないわ!
これ以上 あたしの家族に
首を突っ込まないで」


「詳しく言わないとわからない!
謎のように言いかけて
やめるくらいなら
初めから謎かけのような事をするな」


「ムカつく!」


「こっちだって!」


「とにかく
もう関わらないで!
迷惑なの!」


「勝手なことばかり言うな
関わりあうとか合わないとか
こっちが決めることだ」


「そんなに苦しめたいの?
何で?もういいじゃん
十分じゃん」


「は?全然足りないけど?」


「足りない?
そう・・・?
だったら これ以上何をしろって言うの
教えてよ!」


「さあな 自分で考えれば?」


もう言うと萌香は今にも
泣きそうな顔になった。


それを見たオレは
少し胸がチクっとしたのだった。


憎んでいるはずなのに
弱々しい萌香を抱きしめたいと思う。


嫌いなはずなのに
大好きだと抱きしめたいと思う
バカか?オレって
心底嫌いになんてなれない
むしろ好きかもしれない。





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