マジ恋相手は高校生
葵くん
強引で俺様タイプ
そんなところに惹かれた。
北海道でもそんな俺様タイプには
出会うことがなかった
みんな優しい人ばかりで
グイグイと引っ張るそんな人は
居なかった。
だから葵くんとこうして会っていると
気持ちが揺らぐのだ。
葵くんの選んだお店は
コース料理店ではなく
小洒落た洋風レストランだった。
メニューを開いて「何食う?」
と 聞いてきた。
「葵くんは?」
「オレ?オレねぇ〜
うーん 魚介のスープパスタにしようかな?
萌香は?」
葵くんの
普通っぽい態度に少し戸惑う私。
「あ・あたしもそれでいい」
店員さんを呼んで注文したが
その後 沈黙の2人
すごく気まずい。
場がもたないのか
携帯を見ている葵くん。
何か会話を探さないと
間が持たない。
「医療関係の仕事をするの?」
と聞いてみた。
「え。。。?」
突然の振りにびっくりしたのか
葵くんは携帯をテーブルに置き
ジッと私を見た。
改めて聞くことではなかったか。
「あ・・・
余計なことを聞いてごめん」
「突然聞くからびっくりしただけ
理学療法士は興味あったから
成れるか成れないかは努力次第だけど」
「きっと大丈夫だよ」
「そう?」
「いいね 夢があって・・・
あたしも学生の頃は夢があったけど
夢と現実 上手くいかなかった」
「あ。。。夢はCAさんだったよね」
「よく覚えてるね!」
私が葵くんの家に居候している時に
話したことを今でも覚えているらしい。
「身長が足りなかったとか」
「その事は忘れて」と
笑う。
びっくりするぐらい
食事をしながら普通の会話をしてる私達。