マジ恋相手は高校生
「あのね・・・もう会うのは
これっきりにして欲しくて」
「どう言うこと?」
「復讐したい気持ちもわかるんだけど
あたしも・・・あたしもね
罪は償ったと思ってる
葵くんはそれくらいでは
済まされないと思うかもしれないけど
あたし・・・あたしね
北海道に行かされて
そこでは知らない人ばかりで
頼る人も居なくて・・・」
ダメだ このままでは
泣いてしまいそう。
ーーー女の武器は涙ーーー
泣いて許してもらおうと思ってないが
葵くんには そうと取られそう。
「黙れ!」
葵くんは私を止めた
やっぱりそうだよね
ウザいよね。
「わかってる
わかってるよ・・・
葵くんを傷つけたことは・・・
社長に呼び出されて聞かされて
よくわかった
でもね あの頃のあたし 葵くんのこと
弄んだとか言われたけど
ちゃんと好きだったんだ」
「オレは今でも好きだよ」
「え???」
意外な言葉にびっくりだ。
敵討ちって言ってたのに
どういうこと?
「ずっと好きだったか?って
言われるとそれは嘘になる」
やっぱり。。。。。
「突然居なくなって
裏切られた気持ちになって
すごく恨んでた
再会して笑ってる萌香を見て
オレはこんなに苦しい思いしたのに!
って絶対仕返ししてやる!と思ったけど
会えば会うほど また好きになって
そして萌香の真実を聞いて
辛くてどうしようもなくて・・・」
今にも泣きそうな顔の葵くん。
「あたしの真実って?」
「北海道のこと」
「知らなかったの?」
「全く…
親の事故のために仕事やめたと
聞かされてたし」
「という事はどういうルートで
葵くんの耳に?」
私の態度などから
様子が変だと思っていたが
私の父との会話の中で
事故が初めてだと聞いて
真実を突き詰めたという。