マジ恋相手は高校生
「もしかして帰るところだった?」
「来ないから騙されたか?って
一度お店から出たんだけどね」
と、携帯を置き忘れたことを説明した。
「オレは携帯忘れて
連絡取れずだったけど
萌香はここに忘れてよかった!って
感じだね
忘れなければ帰ってたよね?」
「うん 帰ってた
帰ってたし速攻で葵くんの連絡先を
着信拒否じゃなくて削除してた」
「マジ???
ギリのセーフじゃん!」
「ふふふ」
額に汗をかいてる葵くんを見て
何だか可愛く思えて笑えてきた。
「何を笑ってんだよ!」
「汗が。。。」
「それだけ必死だったってこと!
『待ってくれてますように』って
でも 本当のところは
待ってなかったんだよな」
「だって・・・」
「そんなに信用ない?」
「信用とかの問題じゃなくて
普通1時間も遅れる?
普通の子だったら10分で帰っちゃうよ?」
「萌香が普通の子じゃなくて良かった」
「そうじゃなくてぇ!!!
もぉーーー」
「返事もらったことだし
先を急ごう」と手を取られた。
「返事・・・?
してないじゃん」
してないよ 何も。。。
「いいからいいから」
「よくないよ!何がいいのよ」
「返事は萌香の顔に書いてる」
「はぁ?書いてませんけど!」
また いつかのような
散歩が嫌なのに無理やり散歩させられて
引っ張られるワンコの姿。
「もぉーまってよ!
そんな急いでどこ行くのよ!
先急ぐってどこ行くのよ!」
すると急に葵くんが立ち止まった
そして止まると思ってなかった私は
葵くんにぶつかる。