マジ恋相手は高校生


1発や2発は殴ってやりたい!
でもその気持ちをグッと抑えたその時
ガチャッと
玄関のドアが開いた。


社長が戻ってきたのだ
殴らなくて正解だった。


「あれ?君ら
まだそこに居たのか?」


今の今までまでここで
言い合ってましたからね。。。


「あ 色々とこの人にこの家について
説明してたからね」


説明なんかされてませんけど?
嘘ばっかり!


「中に入って話せばいいのに」


「今から入ろうと思ってたところ
おじいさん何か忘れ物?」


「今月 早いけど
今会ったから今月分のお小遣いを
渡しておこーと思ってな
封筒なくて裸だけど悪いな」
と 財布からお金を出し
葵くんに手渡した。


しかも3万円?
多くない?


「おじいさんありがとう」


「じゃあな
頼んだよ 小島さん」


「あ・・・はい」


また社長はこの家から出て行った。


「居間はその奥だよね?
じゃ」


キャリーバッグを下げて
葵くんの前を通り居間へと向かった。


「ねっ!あんた名前なんて言うの?」


「小島」


「オレは葵」


「知ってます」


「あっそ 下の名前は?」


「萌香」


「ひぇー」


「何?」


「もが頭につく女は気が強い女が
多いんだよね!
やっぱ当たってるね
初対面でしかも社長の孫に
食ってかかるんだから」


「そう させてるのは貴方だから
じゃあ 失礼します」


こんなことなら
公民館の方が気が楽だったかも。


社長の孫だから
これでも抑えてるのに!
息が詰まりそうだ。


黙ってれば
大人びたイケメンくんなのに
一言発すればおバカな高校生!







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