マジ恋相手は高校生


***感謝しかない池田くんとの再会***


夕飯は日本料理店を予約されていた。


「じいさんは気が利かねーな
若者はフランス料理フルコースとか
中華とかそう言う系が好きなのに
自分の好みで予約するとか」


「あたし嫌いじゃないよ?
お刺身とか天ぷらとか
お寿司とか」


何もかも贅沢だから
文句なんて私は一つもない。


そしてこの料理に携わっているのは
池田くん。


『食材ひとつひとつに心を込めて
包丁を加えて作り上げる
例えば苦手な人参でも
お花の形にすると美味しそうに見える
何でも手を加えれば
色んな形に変化して・・・』
と熱く語られたな
思い出すと笑みが溢れる。


2人の食べるペースに合わせて
次の料理が運ばれてくる。


「お待たせいたしました
天ぷらの盛り合わせでございます」
と運んできたのは池田くんだった。


「あっ。。。久しぶり」


「萌香さん元気そうで良かった」


「うん!元気だけが取り柄!あはは
池田くんは元気?」


「うん 何とか生きてる」


池田くんは早速可奈ちゃんからの情報で
私がこのホテルに来ているのも知ってたし
ここで食べるのも確認済みだったらしい。


「萌香さんの大切な人?」
葵くんを見て言った。


「萌香がここにいる間
お世話になったそうで
ありがとうございました」


葵くんがお礼を言うなんて
珍しい。


「いえ こっちは何も
こっちの方がお世話になったから」


「そう?萌香がお世話をしてたんだ
どんな風に?」


「えっ。。。」


変な質問に答えようのない池田くん。


「馬鹿じゃないの?
どんな風に?って普通聞く?」


「・・・気になっただけだから
すみません」


「ふふっ お互いお似合いのようで
萌香さんも幸せそうだし
末長くお幸せにに」


池田くんは奥へと帰っていった。


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