マジ恋相手は高校生


「好きになったのは
オレの方です!」


小言を言う母に葵くんは
自分から好きになったと話した。


「どうしても萌香さんと付き合いたくて
あらゆる手を使いました
別れてしまったことは後悔しています
オレがもっとしっかりしていたら
萌香さんに辛い想いさせなくて
済んだわけだし」


「萌香が辛い?」


それ以上言うと
北海道行きの話を言わないといけなくなる。


「そんなのもうどうでもいい話!」


話を切ろうとする私に


「そうね!今が幸せなら」
とさっきまでの小言はどこへ行った?
って感じの母。


「2人ともワシに感謝しろ」
突然の父。


「え?」
「はぁ?」
私たちはこの言葉しか出てこなかった。


「ワシが事故して入院したから
会ったわけで
入院してなかったは
会ってないわけだから
2人とも感謝しろよ!」


「確かに。。。そうね
お父さんが2人のキューピットだわね」


それには私たち2人
笑うしかなかった。


「ありがとうございます」


急にお礼を言う葵くん。


「お礼なんていいわよ
感謝しろとか言うのは冗談よ」


「いえ!今日ここへ来て
こんな頼りない年下だから
反対されると覚悟してきたので」


「いやいや
高橋くんあっ!高橋先生のことは
初めから気に入ってて
当時娘に勧めていたぐらいだから
反対なんてないよ
こっちこそいいのか?うちの娘で?
ってお伺いをしないといけないよ」


「萌香さんがいいんです
萌香さんしか考えられません」


顔が赤くなるような事をサラリと言う。


< 164 / 170 >

この作品をシェア

pagetop