マジ恋相手は高校生



ーーーキンコーンーーー


仕事終わりのチャイムが鳴り響く。


はぁ。。。今日もあの家に
帰らないといけないか
出るのはため息ばかり。



いつもなら晩御飯を
適当に作るんだけど調理器具を借りたり
調味料揃えたり 面倒なので
あの家にいる間はスーパーの惣菜を
買って帰ることに決めている。


酢豚を一人前買った後
アテもないのに街をブラブラしてても
時間は経たない。


さぁ!帰るかと
家へとついたのがそれでも
8時前だった。


リビングで葵くんは
くつろいでいた。


「ただいま」
先に声をかけたのは私
一応挨拶だからね。


「残業?」


「違うけど?」


「晩飯何?」


「えっ・・・駅近のスーパーの惣菜」


素直に答える私。


「スーパーの惣菜?
いいもの食わしてくれるかと
期待して待ってたのに」


待ってた?
食わしてくれる?
ちょっとそれって図々しくない?


「知らないし」


「じいさんが飯ぐらいは
作ってくれるだろうから
って言ったけど?
ここへ来て3日目
何も作ってくれないね」


社長!なんてことを!!!


「聞いてないし」


「普通ならそーするよね?
タダで住ませてもらってるくせに
気が利かないね」


「勉強は教えてあげてって
言われたけどご飯までは」


「あーあ 腹減った!」


わざと言ってるのは
態度でわかる。


「これでよければ食べれば?」
仕方なく酢豚を差し出した。


「白飯は?」


「今日食欲ないから
買ってない」


「これじゃ 腹の足しにもなんないよ」


「うるさいわね
コンビニでもいけば?」


「ラーメンに湯を入れるわ」


あー言えばこー言う
本当に厄介なやつ。


< 20 / 170 >

この作品をシェア

pagetop