マジ恋相手は高校生
「部長!先方さんに断りの電話を
入れておきました
すぐにシャンデリアの手配をしたので
明日には着くと思います
それから介護ベッドの引き取りも
手配しました」
「明日 到着したかの確認は
ちゃんとしろよ」
「はい」
山田部長に報告を済ませると
総務課から出てトイレに向かった。
「おい!小島 顔顔」
「顔ですか?」
「やつれてるぞ」
私にそう声を掛けたのは
清水課長。
「やつれてる?そうですかぁ?」
「変なもの食ったか?
覇気がないぞ」
「うーん 昨日何食べたかな?」
「昨日食べた物も
思い出せないのか?
ヤバイなお前」
昨夜は葵くんと天ぷらうどん食べた。
葵くんが買ってきてくれたのを
私が炊いただけだけど。
ってか 私のテンションが低いのは
食べ物が当たったわけじゃない。
「まぁ やつれたって言うのは
冗談だけど 体調管理は気をつけろよ」
「はい・・・そうですね」
「まぁ 無理もないわなぁ
ヤドカリだから
気を使うだろうしさ」
「そうですね」
「上手くやってんのか?
年頃の高校生相手に
小島が女子生に圧倒されてたりして」
「うん はい 何とか頑張ってます」
課長は女の子だと思ってるから
そこは訂正しない。
課長は「まぁ!頑張れ!」と
私の肩をポンポンと叩いた。
さりげない優しさが
身に染みたのだった。