マジ恋相手は高校生


黙って聞いてた葵くんは
「それも一理あるけど
その女の性格もあるくない?
ヘラヘラしてるような
失敗しても笑ってるようなやつだよ?
萌香がそこまで悩むことないよ
適当に交わしておけば?」
と 励ましてくれる。


「うん。。。そう。。。だね」


あまりの落ち込みの私に


「ヨシ!気晴らしに行こう」
と 手を引いた。


「どこ行くの?」


「いいから黙って着いて来て」


「え?でもスエットだし」


「大丈夫大丈夫!
オシャレなところに
行くわけじゃないから」


ヘルメットを被らされ
バイクの後ろに乗った。


着いたのはやはり
あの波止場。


「泣きたかったら大声出して
泣いてもいいし
悪口言いたかったら
大声で叫んでもいいし」


「優しいね 葵くんって
ありがとね」


「お礼はいいって」


「でもぉ 葵くんにすごく
救われる ほんとありがとう
何かお返ししないといけないね」


「うーん お返しかぁ〜」


「何がいい?」


「うーん」としばらく考えてたが
「それならここにして」
と自分の唇を指でトントンとさせた。


「え?そこにお礼って?」


分かってるけど
分からない態度を見せた。


「ここにチュッってしてくれたら
それで満足
他のお礼なんていいよ」


私は意を固めて葵くんに
チュッとした。


「そんな簡単なやつじゃなくてぇ」
と 両手で私の頭を押さえて
濃厚なキスをする。


「ヤバっ。。。
このままここで押し倒しそう」


「ば・ば・バカなこと言わないでよ
な・何言い出すのよ」


動揺する私に
「嘘だよ」って
本当に年下か?って言う態度に
またドキッとしてしまう。


「元気になった?
じゃあ 帰るか!」


「うん」


私は葵くんのことを
好きになってしまってる
ダメだとわかっているのに。。。


この気持ち自分の中だけに
閉まっておかないといけない。







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