マジ恋相手は高校生
葵くんの返事は「ぜんぜーん」
あっけらかんとした感じ。
「早く居なくなれ!って感じね」
「そう そう」
改めて言われるとショックだな。
「そっか。。。
女捨ててるような
友達にも自慢できないような
変な同居人だったもんね」
「うん?なにそれ?」
初対面で言われた言葉
言った葵くんは覚えてないようで。
「あたしもよく我慢したよ
超生意気な口の悪いあんたと」
心にもないことを並べる私。
「口が悪くてすみませんね
でも 楽しかったくせに」
楽しかったし
悩んでる時 いろいろ話を聞いてくれて
心強かったし。
「全然楽しくない」
私も心にもないことを言ってしまう。
「今日は木曜だから
後 10日だね 次の日曜には
向こうに帰るから」
葵くんはしばらく黙ったままだったが
「そうだ!」と何かを
考えてたようだ。
「残りの1週間ちょいじゃん
恋人ごっこしね?」
「恋人ごっこ?」
「楽しくなかったみたいだから
思い出づくり?
『恋人は高校生』
『恋人は年上の社会人』的な」
「ウケる!
ドラマみたいなタイトルつけちゃってさ」
「よくない?普通に1週間過ごすより
恋人として過ごすのって」
実際は
もう十分楽しんでるけどね
付き合ってるのか?って
錯覚起こすくらいだもの。
「めちゃラブラブの激甘彼氏を
演じてあげるよ」
「そんなことしたら・・・」
別れる時が辛くなっちゃう。。。
「うん?」
「なんでもない」
「じゃあ 今からスタートね
とりあえずお約束のチュッから」
と 唇を奪う。
「こら!ちょっとぉ」
「恋人なんだからいいじゃん」
「承諾してないでしょ!」
「まぁまぁ そう言わずに」
本当 葵くんのペースにハマってる。