マジ恋相手は高校生


「池田智志です
調理師をしています
今日は小島さんと仲良くなりたくて
この場を設けてもらいました!
と言うことで来てくれて
ありがとう」


池田くんは早口で自己紹介。


「何ぃ?池田くん
合コンで意気込んでる人みたい」
と、可奈ちゃんは大笑い。


「あはは 必死さは伝わる?」


「どーかな?萌香さん
目が点になっちゃってますけど」


「アチャ!やらかしたか」
と笑う池田さん。


「さぁさぁ 小島さん
何食べる?
オレが奢るから
なんでも頼んで」
メニュー表を手渡された。


「そう???
じゃあ あたしはぁ
ここで1番高いメニューはぁ」
とメニュー表を覗き込む可奈ちゃん。


「えっ。。。お前のも?」


「そーよ!もれなく
彼の料理もね」


「はぁ???
彼氏のも?はぁ???」


「当たり前でしょ!
愛しの愛しの萌香さんと
食事の場を設けたのはこの
あ・た・し!」


「いいよ どーぞ
この際何でも食ってくれ」


この2人のやり取りは
下手な漫才師より面白い。


「あたしはシーフードドリアにする」


「そんな安いのでいいの?
奢りだよ 遠慮なく注文しちゃえ
あたしなんて
ステーキディナーコースに
しようと思ってるのに」


「マジかお前」


「マジですけど何か?」


面白過ぎて つい 私は声を上げて
笑った。


「2人ともすごく仲良いね」


「よくないよぉー」
「やめてくれ!」
息までぴったり。


「実はね 幼なじみ」


池田さんと可奈ちゃんは家が隣同士で
アルバイトを探していた可奈ちゃんに
池田さんがここを紹介したとか。







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