マジ恋相手は高校生


数日後 仕事の休みの日
母と父の病院に向かった。


病室はもぬけの殻
「リハビリの時間だったんだね
どんなことしてるか
のぞいて見ちゃう?」


「そーね!」
母とリハビリ室へと向かった。


ガラス張りのリハビリ室
私たちは外から
その光景を見ることにした。


「やってる!やってる!
ふふふ」


笑って見ていたが。。。


え。。。。。うそっ。。。


あれって?葵くんじゃないよね?


いや。。。葵くんだ。


なんで?まだ学生でしょ?
先生になってるなんて嘘でしょ?


待って!!!
当時の高校生だと言うのが嘘?


違うよぉ 制服着てたもん。


じゃあなぜ?


「萌香?どーした?」


「えっ?」


「急にえっ?って言うから」


「いや別に・・・」


「父さんの言う通り
素敵な先生だわね」


素敵?
たしかに見栄えは素敵かもしれないけど
私はこの人のせいで
3年間無駄な時間を過ごした。


ううん 過ぎてみれば無駄じゃなかった
色々強くなれた。


「あたし喉が渇いたから
飲み物買って病室へ行ってるね」


「母さんはもう少しここで
見てるわね」


私は急いでその場から逃げた。


ぐんっと大人になった葵くん
髪の毛だってパーマをあてて
爽やかイケメンになっている。


あのとき私はこのイケメン年下に
恋をしたのだ。


気持ちが通じ合えてると思ってたのは
私だけ。


年下にうまく利用されて
遊ばれていただけ。


父のリハビリ担当が葵くんだなんて
ドラマか?


私と親子なのが
バレないようにしないと
何を言われるかわからない。


ずっと隠していた3年間が
親にバレてしまう。


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