愛したい、愛されたい ─心を満たしてくれた君へ─
「潤、ホントに吉野と付き合ってんのか……?」
「一応そういうことになってる」
「一応って……付き合ってんならもうちょっと大事にしてやれよ。じつは俺、ちょっと前に吉野から相談されたんだ。潤が自分のことをどう思ってるのかがいまいちよくわからないって。会いたいとか好きだとか言ってくれないから寂しいって言ってたぞ。もっと恋人らしいこともしたいってさ」
吉野がそんなことを思っていたとは気付かなかった。
だいたい恋人らしいことってなんだ?
太一と石田みたいにイチャイチャしたいとか、そういうことか?
そんなの他の男に相談しなくても、直接俺に言えばいいのに。
「ふーん……。もうこの話はいいだろ?そろそろ勉強始めよう」
太一はまだ何か言いたげではあったけど、この話にはいい加減うんざりしてしまい、無理やり話を切り上げようとするとタイミング良くチャイムが鳴った。
時計を見るともうすぐ11時になるところだったので、英梨さんが来たのだろうと立ち上がって玄関へ向かう。
「こんにちは。……あら?お客様?」
英梨さんは太一の靴を見て俺に尋ねた。
お客様なんて言うほどたいそうなものでもないけれど、客には違いない。
「一応そういうことになってる」
「一応って……付き合ってんならもうちょっと大事にしてやれよ。じつは俺、ちょっと前に吉野から相談されたんだ。潤が自分のことをどう思ってるのかがいまいちよくわからないって。会いたいとか好きだとか言ってくれないから寂しいって言ってたぞ。もっと恋人らしいこともしたいってさ」
吉野がそんなことを思っていたとは気付かなかった。
だいたい恋人らしいことってなんだ?
太一と石田みたいにイチャイチャしたいとか、そういうことか?
そんなの他の男に相談しなくても、直接俺に言えばいいのに。
「ふーん……。もうこの話はいいだろ?そろそろ勉強始めよう」
太一はまだ何か言いたげではあったけど、この話にはいい加減うんざりしてしまい、無理やり話を切り上げようとするとタイミング良くチャイムが鳴った。
時計を見るともうすぐ11時になるところだったので、英梨さんが来たのだろうと立ち上がって玄関へ向かう。
「こんにちは。……あら?お客様?」
英梨さんは太一の靴を見て俺に尋ねた。
お客様なんて言うほどたいそうなものでもないけれど、客には違いない。